2011年6月30日木曜日

2011-06-29

  1. 梅雨明けが早かった。夏の朝、夏の真昼、夏の夜だった。日暮れ時に車の前を煙が流れていた。久しぶりの降灰だった。そういえば空の色が不思議で、紺色と青と茶色のグラデーションだった。
  2. 独紙で日本の女性サッカー代表の記事、よく見て調べて心を入れて書いてあり読んでいて胸が熱くなった。この切実な選手たちと、今日一日振り回されたニコ中になってしまった女子たちとが意識でだぶって、あれ、と思ったが、どちらが善悪なのではなく皆同じく切実なのかな、と思う。
  3. 今日の夕方の空の色…青系はほとんどなし。赤とオレンジの色調が延々と広がり、高速道路の真緑の標識がぽつんと二つ光っている。黒い火山の脇を火山を見ないようにして歩いた。
  4. 自分は、正義のために戦って死ぬ、というイメージに囚われすぎているのかも知れない。この意識が一体どこから生まれたものなのか、そういえば考えたこともなかったし全く分からない。無責任なイメージだな。家族を持つべきではなかった。家族を不幸にする性悪の家系なのかな。
  5. プロボクサーだった叔父さんは引退後、よく社長を殴って仕事を辞めていた。奥さんと子供を捨てて蒸発したり。突如戻ってきたり。何を考えているのかまるで分からず怖かったが、もしかしたら正義を信じて胸を熱くしていたのだろうか。裏切られたと知ってギリギリと脅えてから怒ったのだろうか。
  6. いや、今若い同僚の人と話していてふと気づいたが、死ぬ必要はないか。醜い謀略には更に醜い謀略を打ち返してやる、というのも一興だな。美しく全てを捨てるのも、醜く泥にまみれるのも、同じ一つのことの表と裏に過ぎないのでは?
  7. いや、やはり違うか。謀略は人を巻き込むことになるからな。チームがなければ戦えない。自分を信じてついてきてくれる人たちに汚れ役させるのは嫌だな。ここで「嫌だな」、と感じる人は人を束ねる器ではない。一人で気楽にしていたい物書きに過ぎないんだ。
  8. 人の心に入って自分も痛いと感じる器官を与えられたことで、共感の喜びがもたらされた。その代わりに失わなければならなかったものもあったのだろう。大勢の人の輪の中に溶け込むには、冷たい心が必要なのだ。日本人社会の中で、「上」からおこぼれを貰って生き長らえるとはそういう所作なのだろう。
  9. 唯一の落とし所、妥協点は、独りぼっちで謀略する、ということだろう。F・マーロウとかターミネーターの物語構造である。筋肉のない小男だから無理かな。羊たちの黄昏、バカどもの黄昏、ケムンパスの黄昏。寝るか。

Powered by t2b

2011年6月29日水曜日

2011-06-28

  1. 私は仕事はやりません、と語るのが仕事の人に久々にいやな思いをさせられる。煙に巻こうとして無意味文を連ねている人。その種の語り部にも隣人愛、というのは不徳の自分にはやはり無理だな。西行のように旅に出たい。出張の依頼が来たのでまた引き受けた。永遠に旅から帰らない人生が理想。

Powered by t2b

2011年6月28日火曜日

2011-06-27

  1. よくも悪くも冷静になってきて、いろいろ考え直すようになってきている。ー「災害ユートピア」と「震災ナショナリズム」 BLOGOS http://goo.gl/atlNd
  2. 左腕の神経痛がひどくて、吐き気がするほど。絶え間なくひっきりなしにじくじくと、だが結構激しく痛い。神経痛なんて、本当に歳を取ったものだ。あ、アルコール摂取がよくなかったのかも。お酒のない人生なんて、とんでもなく味気ないものなのだが…

Powered by t2b

2011年6月27日月曜日

2011-06-26

  1. 異国を旅する寂しさは帰る家が故郷にあるから耐えられるのであって、家を失ってしまったら、石畳をスーツケース転がす心細さだけで我を失うかもしれない。亡命という言葉が何を意味しているかを説明するのは難しい。家族がなくなること、と定義すると少しは伝わるかもしれない。
  2. やっぱり久しぶりに飲むと芋焼酎というのはおいしいものだ。木々や草や苔の匂いが染み込んでいる。昨日から酩酊のしっぱなしだが、明日からまた猛スピードの日々なので許して貰えるだろう。明日の教材を作ってない。夜、赤等顔を光らせて研究室まで歩くのだ。何でも来い、だ。

Powered by t2b

2011年6月26日日曜日

2011-06-25

  1. 先輩を思い出した。「今ではそんなことできませんが昔はおおらかだったので早めに仕事を切り上げて帰る道すがら、いつも磯で海に浸かって泳いでおりました。さっさと魚を食べて呑んでさっさと寝てしまい、三時に起きてそれから勉強でした」
  2. この人と下関の市場を歩いた時、大きな鮪のブロックをクール便で送ろうとしていた。自分が目指していた理想の生き方だが、どこかで間違えてできなくなってしまった。火山のへりを火山が静かな間にそそくさと歩いて鮪を切る。汗をかきながら木綿の中で寝る。
  3. ワインにも心惹かれるのだが、やっぱり魚を舐めたら日本の酒なのかな。北陸道の渋い日本酒とか、砕いた氷と軽く混ぜた芋焼酎とか。重いビールも美味しく、思い出すだけで震えるが気候が違うから。
  4. 明日の昼御飯は寂しいからラーメン屋で焼酎を頼んでみよう。あるかな。インターネットにメニューがでているのたろうか。昆布だし鳥スープとキャベツと焼酎。埋め立て地。黄色い雑草とアップルストアの看板と鳶が巣をかけたコンテナ。
  5. 次の会議出られません、のメールを見て、転がっているボールを見た気になった。我慢していたが来週は話を聞いてくれる人に声をかけて飲みに行こう。我慢してよくなることは殆ど見た記憶がない。
  6. @xtranoi 腕は大丈夫ですか。休ませろ使うなというメッセージに見えますがそういうわけには行きませんよね。自分の場合体調不良は無責任モードに気持ちを置いて調整しますが、無責任な男親の手口ですね。罪の意識を感じます。神経にはハーブが効くらしいのですが…
  7. 平静を保つ方法の本で一棚出来ていた。とっさに怒りを静める方法、の一冊を手に取る。取りあえず波風立てずに問題を先送りにするべき、という趣旨だ。だが批判するばかりでもいいのか、とは思う。問題は決して解決しない、と強く信じているのは聡明さなのかもしれないのだ。
  8. 水色の歩道橋を渡った。子どもたちが通った幼稚園の園庭にあった大時計の文字盤の色だ。後で嘘だったと傷つくのに、何故ありもしない理想の世界について語って聞かせたのか。自分も全くリアリストではない。歩道橋はトラックに揺すられていて暑い。
  9. 眼下に橋の名残があり川があった。護岸工作されドブになった川だ。安っぽい赤茶の石垣の至る所からベロのような長い草が伸びている。少し前までは湾に注ぐ清流だったはずだ。私はドブの近くに住んでます、と考えずにすむように、歌で聞いた謎の心や形で頭を満たす必要があるのだ。
  10. 堤防の上面のエッジが削れていて、白い線が彼方まで、座っている自分から離れて伸びているように見える。緩く小刻みに震えながら伸びている。海の底に白っぽい箱が沈んでいる。堤防脇の巨大な作業場で、独りぼっちで働いている菜っぱ服の人がいる。
  11. 南国の昼酒を醒ますためにまた温泉場へ。露天風呂に接してプラスチックの寝椅子がたくさん並べてあり、裸の殿様たちが寝そべったり、防水の箱の中のテレビを見たり。いつも同じイメージで申し訳ないが、この風呂屋の情景を見ると国会に似ていると思う。
  12. 何か違うな…「ありもしない理想を言って嘘をついた」となじられ、「嘘じゃない」と言い返すためだけに何かを作ろうとする…「だからいいじゃないか」とは言えないな。多分どのような作品も、神への捧げものであって人とは無関係だからだ。
  13. 男の子が熊笹の植え込みをじっと見ている。人工の自然にも虫が飛んでくるのだろうか。片方の肩甲骨を吊り上げて、身構える猫のような構えだ。攻撃は間違いなく破綻する。彼はそう考えて小走りに立ち去る。この世界に正義は必要ないと自分も思う。
  14. トタンの外壁をレモンイエローで塗った工場がある。屋根にびっしり灰が積もって濡れた苔が生えている。人の気配がない。ネクタイをしめた人が機械の分解掃除をしている気配がない。ブロック塀の空気抜きの穴を網で塞いであるが、鼠のせいなのか全て食い破られている。
  15. こういう場にいるとすれば丸首シャツに無精ひげの痩せた男で、日がな一日発熱していて体力を消耗している。人ができるのは生活だけであり、地上に何かを打ち立てることは出来ないのたろう。この男は手探りしながら何かぶつくさ言っている。目が見えないのかも知れない。
  16. 丸首の男が熱にうなされ見る夢には禿げた牧師が出てくる。「愛する者への奉仕に見返りを求める人はいない。人が無償の愛に駆られるのは、この世に何一つ積むことが出来ないと知っているからだ。願いが叶うことはない。神の国でのみ報われるということを受け入れているからだ」
  17. 素面に戻って改めて思うが、市内のカフェに集う50越えの女性たちは何故ゆとりの表情なのだろう。毎日目一杯で全く余裕なく、余裕ないまま倒れてしまいそうな自分と自分の関係者なのに。本当にどこで間違えたのか。

Powered by t2b

2011年6月25日土曜日

2011-06-24

  1. 真夏の空気になっている。暑く、息苦しく、光輝いている街を見ているだけで、軽いスポーツをしている気分だ。海を臨む砂地の上に薄いアスファルトを敷き、その上に白い外壁の商業施設が建ててある。人間はつくづく独りぼっちだ。
  2. 正確には独りなのではなく、もつれあって固い団子玉になった関わり合いの中で身動きができなくなったとき、その関わり合いが歪んで不吉な相貌で圧力をかけてくるときに、孤独だ、と言っているようにも思う。ともかく暑い。
  3. 朝、隙間の時間30分の間に軽い書類をいくつか処理しようとしたが、メールで規則変更の承認を求めてきている。いつもながら「改正趣旨」にイミフの漢字がしれっと連ねてある。行間を読んで「短く要約すればこういう趣旨か」と回覧板に書く。正常な日本語に翻訳してやったわけだ。
  4. これをやると嫌われ、足を引っ張られる。だが自分は今、自分に対する憤りや苦しむ者らになにもしてやれない悲しみが強く、アドレナリンが出てしまっている。酷いことや腹のたつことをされても、相手の緩い首の辺りを笑って観察してやる気分になっている。
  5. 一言趣旨をわかり易く要約して頭に書いていてくれれば、だ、俺がいつもしてるようにだな、大勢の同僚の30分を奪わずにすむんだよ。だが、絶対量にあの人達はそれをやらない。「言質をとられたらどうするんだ、丸投げしろ」と叱る上司がいるから。これが日本だ。
  6. 十年間この非効率を見てきた。世界がすっかり壊れてしまい、もう働くのやめるか、の心境なので、一つ嫌なヤツにでもなって虫たちをからかってやるか、となっているんだろう。黙って死ぬより嫌みを吐いて死ぬほうが功徳があるのではなかろうか。
  7. これ違う、と思い続けてきたのは、「重要なポイントを見つけてそこを変えると全体が改革する」と信じ切っている人達ばかりなのだが、この思い込みはどこから生まれたのだろうか。ある要所をカチッと動かすと、カチャカチャカチャカチャと全部が動いて変わる、的な…
  8. まさかガンダムのメカの影響なのか?部分だけいじるのは思いつきの手抜き仕事で、システムをいじり壊すだけなのに。サッカーのように全ての部分を同時に動かさなければ変革するわけないんだ。なんでそれができなくなってしまったんだ。
  9. 寝よう、明日もしかしたら怒鳴らないとならないかもしれぬので。耳鳴りがする。風が全くない。
  10. 善良な人、丘の上の愚者を装いながら、いざという時に味方を裏切り、陰でこそこそ寝技を使う。こういうのも人間なのだ。つくづく勉強になるが、後味の悪い勉強である。必要な勉強でもない気がする。朝から疲れるが、仕事だから仕方がない。
  11. 静岡県知事の言動も気に入らない。長い目で見れば被害を拡大させているのでは?世界は変ったんだから、リアリストでない人には早く退場して欲しい。
  12. 自分こそしばしお休みしたほうがいいかも。どうも疲れたことを書いている気がする。人間を信頼すると裏切られるので疲れる。言葉、数字、文字列だけの世界に閉じこもって、力を回復させよう。あ〜あ。
  13. 罪の意識を持つことができない人を非難することは可能なのか…「彼は反省しているように見えない」と憤る我々。その彼は、「悪い」ということが解っているが、「悪い」を実感することができない。自分の「悪い」という感覚は、本当に人が「悪い」と言うその感覚と同じものかどうかに自信がないのだ。
  14. 「彼」の不安。「ここは反省するべきだ、は理解できる。反省しないと。だが反省とは何?反省するとどんな感じがするのか、体験したこともないし、わからない」だから人が反省する表情を真似てみたり、「反省文」の雛形の言葉を使ってみたり。すると「お前本当は反省してないだろう」と怒鳴られるが…
  15. 反省って、どんな感じ?自分だけ他人と違う感じ方をしているんだろうか。それはまずい、もっと「みんな」の表情や言葉を学んで、「みんな」と合わせられるようにしなければ排除されて生きていけなくなる。だが本当にみんなはどんな「感じ」を持っているの?教えて欲しいが、訊けない。
  16. このような人のことを考えていたのだが、書いてみると改めて自分と同じでは?という気になるのだ。ただ、「彼」になり代わって書く文には妙に潤いがない。植物の匂いや水の動きを書き留めている時がいわゆる「正常」であり、「この人普通だ」という指標は「樹や風を見ている」ということだけなのだ。
  17. 冷房のない寮舎で余りにも汗をかいたため耐えきれず、帰りに温泉へ。時間が遅かったので明かりを半分消した状態だったが、それが今の東京を彷彿させて寂しげな、落ち着いた雰囲気。暗闇でお湯が黒く光っていて、自分はお湯の中で指を動かして人生を当惑したり呪ったりしている。

Powered by t2b

2011年6月22日水曜日

2011-06-21

  1. ドブの中を裸の男達が転げ回っているような今の政局だが、これも心に残る思い出になるのだろうか。
  2. ウィンドウズ機が夜の十時になると暴走する。ウイルスに食われているとしか思えない。気持ち悪いから今日さっさとリカバリしよう。機械に遊ばれている毎日。短URL以外に思い当たらないが、わからない。気味が悪い。
  3. 爆発音、揺れた気がするが雷だよね。そうだ、また落雷している。
  4. XPマシンの状況最悪だ。のたうち回っている。手術しないと。なんでこんなことのために大事な時間を使わなければならないんだ。
  5. 外付けHDつないだが認識しないや。バカにしやがって。データはあちこちにバックアップがあるけれど、次はやっぱりCドライブ一本主義ではなく、前のようにパーティション切ろう。作業が楽になるので。
  6. カンさんは解散に追い込もうとしているとしか見えないが…選挙をしていいものだろうか、この状況で。国会では裸の男達が転げ回り、仕事場では自分の以上動作のHDが転げ回っている。
  7. で、また出た。NHK全国ニュースから鹿児島版に切り替わると、アナウンサーが白ワイシャツむき出しでネクタイきっちり、の姿になるのだ。何年住んでも慣れない。男が裸でネクタイを締めて重々しく喋っているように見える。ネクタイは飾りであってフォーマルを意味しないと誰も教えないのだろうか。
  8. 外部、内部のネットワークにはつながったし、あとはオフィスを入れるだけで一応仕事に支障はない。無駄な時間だと思ったが、OSを入れ直すと素晴らしくきびきび動く、当たり前だけど。最初だけとはわかっているけれど。タイヤを新品にした最初の2週間くらいの感じか。

Powered by t2b

2011年6月21日火曜日

2011-06-20

  1. @xtranoi ツェーレンドルフのお話は大変興味を持ちました。主題から離れますが、good-byeレーニンの彼の父親が、医学部の教授とはいえヴァンゼーの邸宅に住むのは自然な設定なのでしょうか。逆玉の輿に乗ったということなのでしょうか。
  2. @xtranoi 雨音を聞くことが出来て、仕事場で軽く正義の味方になることが出来て、勉強の為の本があって歌が詠めれば十分なんです、自分は、家族の問題があっても。日本人ですから庵で寝ればぐっすりだし。だが草の家で寝てるのは小さくて器用だが間違いを犯す自立できない土民なのかな…
  3. 明日も頑張ろうかな。自分を嫌う人たちのことまで気にしても仕方がないからな。独りで闘うのでも十分だな。師に言われた、読者は三人しかいない、三人だけだよ、とても孤独なんだよ、と。次の機会に鎌倉の教会の墓に行こう。
  4. しかし、珍太郎の馬鹿息子とオタクの石場クンしかいないのか。あと、ナイフの人?奈良山中で道に迷い、暗闇の中で、「誰かいませんかー」と泣き声で叫んだら、「誰かいませんかー」と木霊が返ってきた、と知人から聞いた話。いつの間にか国がそんな状態になった。あーあ。
  5. 流石に雨足が強すぎる気がする。息子は竜ケ水を越えて戻ってこれるんだろうか。軽い胸騒ぎがするが、まだ大丈夫だろう。
  6. @xtranoi 大変よくわかりました。DDRのことはドイツの人の話では分かりにくいんです。多分必ず主観か自己弁護が入っているからでしょう。欧州の階級社会のことも日本ではタブーになっているのか全く語られない。逆に言えば自分が語る日本も愛憎で歪んだものになっているのでしょう。
  7. @xtranoi 映画のタイトルをGBLに…略語を使う心理は連帯の確認かもしれませんね。GBLは既に学生には理解完全不能です。DDR自体が事情があって会うことが許されなくなった家族のよう。皆でその存在を無視し、いなかったことにしてる。だからDDRの記録に触れると少し安堵します。
  8. ある企業のことを調べていて、また出くわしたのが那覇のデザイン会社。奇しくも堀江収監の衛星ニュースを見た直後だ。関係妄想だろう。まあいいや、深追いしない。それにしても、那覇か。

Powered by t2b

2011年6月20日月曜日

2011-06-19

  1. 思えば昨年もそうだったが、この時期の水浸しの空気に閉じ込められて、地面が溶けるまで緩み続けるように思い始める。このままどこまでも壊れ続けるのではないかと不安なのだ。だが暑い海の空気が突然来て解き放たれる。意識に深く刻まれた形。今も深さを増し続ける形だ。
  2. 異民族の侵入によっていつ果てるかわからない災厄が続くことを体験していない。災厄をもたらすのは専ら自然だが、一時をやり過ごせばまた優しくなってくれる、という深く刻まれた信頼。大揺れの時にも冷静な日本人クールで凄い、の論調があったけど…
  3. この態度を支えるのはモンスーン人の海への信頼なのかな。命を奪う海でもあるのに、逆らう意識はない。海はよく考えると恐ろしい。あらゆる汚濁を呑んで泡立ち臭いを放っているのに、堤防の上に立つと清らかで滑らかなものにしか見えない。
  4. 洗濯機にシャツを入れている間にまた雨が降り始めた。過去を追想することも、目の前にいるいけ好かない奴腹をなじるのも、受け入れ難い状況を変形させて取り込むための切実な努力なのだと思う。言葉に変えたときに全ては既知のものになるから。少し怖くなくなるんだ。
  5. 福島の浄水路のことが知りたくて探すがよくわからない。てんやわんやなんだろうな。若者のゴルフの報道。きっと熱さはいつかは通り過ぎるという深い信頼。だがこの千年の信頼に疑問符がついている世界を今日見ているのでは、と思う。だがら水のことを今日、気にしている。
  6. 取り返しがつかない、という言葉が結びつくイメージとは?腹をかっさばいて死んでお詫びをする、だろう。どうせ死ぬから行けるところまで行くんや、とか、死んだ後のこと考えたってしょうがない、とかが、取り返しがつかない、という日本語に染みていないたろうか。
  7. だが、死を考えてもしょうがない、と思うときに死を考えてしまっているんだな。そのような死はないわけで、鳥に肝臓を啄まれる罰が永遠に続く。だがらギリシアのどこかで今も続いているはず、という想像力がないと、危機管理には甘くなるんだ。もう遅いわけだが、一応言おう。
  8. 一般教養は大事なんだが、そんなの役に立たない、と言う人が多かったんだよ、特にこの二三十年。就職に無意味、と言い換えれば今も十分に多い。だが自分たちも説得できなかったから悪かったんだ。どちらが悪いとか言い出したら今の政局と同じになるから、考えてもしょうがないね。
  9. 1日三食子供に何をどう食べさせるか、だけでも親の頭は手一杯なのに、歴史の断絶、国の破滅まで見なければならないなんて…だがどんな世界にも必ず何かある、岩に縛られて肝臓を食べられている人も、咲く花を見る日があるのではないか。だとしたら余計怖いだろうか。
  10. 月曜朝一の書類を送り出して、雨音を聞きながら日本酒を飲んでいるところ。濃くて多種多様な味。焼酎と違い過ぎる。地面は溶けたチョコレートのようだ。今夜更に激しく降るらしい。山あいにいる人は心配だろう。空が青白く輝き、遠雷。

Powered by t2b

2011年6月19日日曜日

2011-06-18

  1. 自分とは口をきかなくなった娘の字を久し振りに見た。伸び伸びとして個性が出てきた字で、所々微かに長く崩している。子の字、徒長した形が愛らしく、その気持ちを口に出す場のない自分に嫌気が差す。多分今、青い顔のはずだ。
  2. ヤケクソの気分、ドナルケバブを食べる気分、新宿の小人のケバブではなく、ドイツの、パンの底が深い、ヨーグルトソースの。
  3. 帰りに原付で40キロ、横並びで車線占有走法の若者達がいた。すると緑モスの駐車場からパトカーが出てきて、サイレンを鳴らして追いかけ始めた。クラウンだった。バモスと違ってサスが深々と動いていることに感銘を受けた。
  4. インド人の同僚が心配してメールをくれる。思ったままに返事を書く。自分は現実主義なので3月以降のことについては悲観論なのだ。同じことを日本人同士の時は言わない自分にも気づく。同じ船で働く者同士でやる気をそいだらいけないでしょう。だから甘めに言うか、核心避けるか。
  5. 雨また雨、午後、市域南部のイオン城に行く。満車?夥しい数の車が暗い駐車場を空きスペースに出くわすだろうと、結束動物のようにするすると走り回っている。
  6. 腸の調子が悪い。駄洒落のようだが苦しい。死ぬのはどうでもいいが、体調を崩せば考えることも、書くことも出来なくなることを知っている。コーヒーが苦い。研究報告書がまとまるか不安だ。早く帰ってデータをいじってみよう。夜はインスブルック版を枕にして寝てみよう。
  7. 市外に出る手前の緩い上り坂の広い道路が、横須賀市外に出る時の灰色の景色にそっくりだと気づいた。そこは昔捕鯨船の基地だった辺りで、祖父が別れを告げる船員の家族用の宿屋を建てたところ。出身地にちなんで伊勢屋。その旅館を継いだ叔父に父が車を停めて挨拶に行った時の情景を思い出したのだ。
  8. アカバハネカクシがiPhoneの白ケーブルの上を急ぎ足で歩いている。刺されても潰した液が皮膚についても爛れて穴が空く恐ろしい虫。ティッシュで入念にくるんでから消えてもらう。殺生をした。
  9. 人を非難しても自分が正しいことの証明にはならないということをつい忘れてしまうな。動き続ける水、淀む水、沈む水のことを考えよう。飛び回る羊の楽しげな足取りを思い浮かべたり。

Powered by t2b

2011年6月18日土曜日

2011-06-17

  1. @xtranoi macにしますか。仕事してても遊んでいる気になれるのでお勧めです。ただ、仕事の関係上、仮想ソフトでWinを並走させますか。ぼくの場合はvistaのせいかもしれませんが、Win動かす時に気が重くなります。
  2. ルータの設定を変えたところ、twitterにつながらなくなったので別の通路を試しています。
  3. あ、行きました。少しほっとした。でもまだいろいろ大変。ネットワーク設定は人間関係と同じで、こんがらがる。今日は頭の切れるシステム管理者の先生に助けてもらって(次の首席では必ずお酌をしないと)ようやく解決したと思ったのだが、別の難問がまた生じた。
  4. 海を見てこよう。来週からは道が有料になるので、今日が最後だから。
  5. @xtranoi ネットワーク設定の時に自分は所詮文系と思い知るんです。何故かよくわからないがつながり、つながらなくなっても意味がわからない…シス管のその先生のことは尊敬しているんです、この泥沼に必ず太い筋道を通すことができるから。ゆっくりやります。今温泉から帰ったところです。
  6. だいたい安い機材を増やして、机の上ではこの2台、ソファではこの機械、移動中はこれ、家用これ、寝床ではこれ、家族用にもいくつもの機械、と使い分けているから管理に時間がかかるのだ。だが複数の経路を作っておく、というのは20代でこの仕事を始めた時から必要に迫られてしてきたこと。
  7. 暇人と誤解されるが、「5分以内に絶対に書類を」が四六時中なのは普通のお勤めの人と同じだ。違うのは個人営業なのでフォローしてくれるチームがないこと。だから一つ経路が壊れてもバックアップする経路をこれでもかと入れている。結果として自分でも構成がよくわからないアリの巣ネットワークだ。
  8. 埃臭い研究室でとぐろを巻く電子の蟻塚、すっきりしないがいつもどこかしら通路は残っているので、「まあいいや」で過ごす。東電のコストカットの社長がもっとも嫌うタイプのプラントだろう。植物的ネットワーク、動物の内臓的ネットワーク。汚いがGAUよりましだと思うが。
  9. ドイツ語で思い出したが、トラークルが僧侶の絵を落書きした云々のくだりを読んでいてTonsurの語を知った。テレビでは国会中継でカメラが高いところにあるらしく、答弁の文部科学大臣のTousurが透けて見えた。
  10. ぼくは「子供20行け」以来怒っているので、Tonsurが隠されている様に哀しみと憤りを感じるのだった。Zensur durch Tonsurなどという軽口まで頭に浮かんできた。先週根を詰めすぎて、精神がおかしくなってきているのかもしれない。

Powered by t2b

2011年6月17日金曜日

2011-06-16

  1. アマゾンで高橋悠治のBACHを買う。あまりにも古い昔から聴こえてくる音に思える。まるでサラサーテのツィゴイネルワイゼンのようだ。既に恐ろしく長い時間が流れて、自分はすっかり悪人になり果て、世界は壊れてしまった、と聴きながら痛感したのだった。寂しい、というより身体が割れそうだ。

Powered by t2b

2011年6月16日木曜日

2011-06-15

  1. 朝から呆然として、雨の音、換気扇の音、濡れたタイヤが回る音、鳥の鳴き声を聞いている。話し声がなく、地表全体の音がこれだけであれば総じて静かであろう。ここで音楽の和声が聞こえれば、どれほどか異世界から来た何かに聞こえるだろう。
  2. 確かに歴史に名を刻んだ、ここで大声を出している人たちは。RT@tyuerubu: youtube「福島原発事故歴史に残る朝生」。発生から2週間後の3月26日。当時僕も観てもの凄く気持ちが悪くなったこの放送。今あらためてこの動画 http://t.co/rkvXUSE
  3. RT@Nicolas_Honda: 「『絶対安全』、『不沈戦艦』…これがことごとく崩されてきたのが、日本の歴史なんです。絶対という言葉がついた瞬間、手を抜くようになってしまう。絶対が崩れたときにどうするかといシステムもない。個人の能力頼みになってしまっている。」(戸高一成)
  4. よく使う映像なのだが、サンティアゴ・デ・コンポステラの紹介番組を見ていて、原罪の意味がふとわかった気がして涙が込み上げてきた。必ず犯してしまう罪で償うことができない罪、全ての人間が本質的に愚かであるがゆえの罪。人の世では許されずあの世でしか消えない罪。だが必ず犯す罪。

Powered by t2b

2011年6月15日水曜日

2011-06-14

  1. 清酒に含まれる蛋白質が沈殿することがあります、か…日本酒飲んで筋肉が増えたらいいなあ。
  2. 「何故学ぶのですか?」「社会に出れば汚い人と汚れた酒を飲まなければならないと知っているだろう?だからだ」「先生、意味がわかりません」「この世を捨てなければ耐えられないことが多いんだ。学ぶということはこの世を捨てる、ということなのだ」
  3. 「大学で学ぶのは職を得るためではないのですか」「馬鹿、当たり前だ、だが必死に仕事を探す気になるためには、職場はただのゲロだと受け入れる必要があるのだ。この世を離れる手立てがなければゲロ人間を受け入れることはできぬ。繰り返し言う、学ぶとはこの世を離れることだ」
  4. 「先生は何故、この世を離れるなどという怖いことを言うのですか。仕事の為には死ねということですか?」「バカ、この世を離れなければ死んでしまうのだ。学ぶというのは未決の未来に身を投げ出して生き残る道を探すということだ。死ぬぞお前は、と風が叫ぶ声け聞こえないのか」

Powered by t2b

2011年6月14日火曜日

2011-06-13

  1. 先ほど朦朧として家に戻ったがまだ仕事終わらない。朦朧としていたので交差点を通った時赤信号だったか青信号だったか思い出せない。まずい。煮ておいたキャベツを食べてから作業再開。キャベツはまずくない。中坊のときは「大人って楽そうでいいな」と思っていたのだが…目が痛い。
  2. @oedipa_49 そう、罪の意識を感じますね。自分など歳を取っているからなおさら罪が重いです。この年になって原罪という語の意味が改めてわかりました。
  3. だめだ、いい加減に諦めないと。今寝ても3時間後に起きるのだ…武田先生は「7時間寝るべき」と書いてあるのに…目も頭も顔も痛い。寝る前から寝癖になっている髪の毛も痛い。
  4. 精神の調子、最悪。意欲ゼロの鬱状態。黙々と作品を読んだり論文読んだりする以外に回復の方法はない。深く付き合えば付き合うほど、人の心の醜さに触れてしまう。幼稚園児の頃からこの心と付き合ってきた。足を止めて打ち合っても無駄。逃げるのがいい。逃げるしかない。自分からも、他人からも。

Powered by t2b

2011年6月13日月曜日

2011-06-12

  1. 親戚の争いから距離を置こうと目黒の家を逃げ出して千葉に家を買った時に、母親はリビングルームにゴムの木を置いた。今何故かその葉の丸い形、黒っぽい緑の色で頭の中が一杯になっている。母親はもういないので、ゴムの木、覚えているか、と確認することはできない。
  2. 自分が死んだ後も、子供たちは自分がすっかり忘れてしまった何かを思い出したりするのだろうか。たぶんそうだろう。ゴムの木も恐らく、数十年後にどこか遠くで自分が思い出されることを知っていたのだろう。
  3. 文章がどうしてもうまく書けず、煮詰まってしまい、発作的に車を南下させて北埠頭の駐車場に車を入れてフェリーを見ながらノートを叩いて作文。近くにカフェがあればこんなことしなくてすむんだけど。弾幕のような激しい雨のなかを帰ってきた。
  4. @oedipa_49 これは美しい諺ですね。いいものを教えてもらいました。ですが子供たちにも恩恵がいかない努力というのは何だろう、と思ったりもします。例えば100京ベクレルもの汚染をそのままに放置してなすすべもない老人たち(自分含む)というのが今の現実とすると、寂しい限りです。

Powered by t2b

2011年6月12日日曜日

2011-06-11

  1. 行きつけのインド料理が撤退して、福岡資本のパスタ屋になっていた。和田屋は消えたまま。既に数割が空き地か閉鎖中。街がゆっくり消えていくザラザラとした音が聞こえるようだ。
  2. 帽子をかぶって決めまくった若者の二人連れが来た。すぐに寺山修司、テント、暗黒舞踏などの言葉が浮かんでくる。懐かしい。
  3. 中国の女の人が歌っているtime after timeが好きで、確か半年前も同様の心理状態になったが、意識を集中して聴いてしまう、とくにwondering, if I'm OK、とか、ドラムがout of timeとか、心をぐさぐさとする。
  4. @greenpal31 この期に及んでまだ原発推進に暗躍しようとする輩がいるんですか…その人の頭の中を見てみたいです。
  5. 日々驚いている。原子力発電が日本でまだ可能と考えるとは、心の病気なのだとおもうけどな。ちょっと差別的な発言か。怒りが姶良カルデラの海底マグマのようにたまってきた。自分が神であれば「このバカどもはまだわからないのか」ともう1箇所プラントを潰してみせるけど。
  6. だが神というものは普通そんな行動は取らず、謎の沈黙をするものなのだ。放っておいても人は破滅していく。それを寂しそうな顔をしてじっと観察しているのが神だ。
  7. google dictionaryはクローム用だったのか。重宝しているんだがiPhoneでは無理なんですね。雑念にとらわれていないで仕事だ。

Powered by t2b

2011年6月11日土曜日

2011-06-10

  1. 三ツ葉葵の葉っぱの様式化、の方がむしろ自然で、目で見たものをそのまま写す、というリアリズムの方が倒錯してはいないだろうか。無責任にふと、思っただけですが。
  2. 困ったな。スイート・オレンジと書いてあるので食べたら、夏ミカンだった。薬の副作用で血圧が下がり過ぎてしまうのだ。今調べたら、上が100を切っている。いろいろ大変だ。

Powered by t2b

2011年6月10日金曜日

2011-06-09

  1. 青と白の固い毬が弾むように、大きめのスクーターが対向してきて、その左のスペースに鼻を突っ込むようにしてすれ違う。今遠い場所にいる三十代の自分と家内は、死んだろうに運転している自分たちの姿を夢に見て驚いていることだろう。
  2. 羽田で彼女の飛行機を待っている間、緑色のラベルのビールを飲んでいた。酒に弱いのに何をしていたんだろう。9月の、今日と同じような曇り空で、彼女は虹色を含む白い生地のスカートをはいていた。寮の近くの公園で遊具を見てベンチで喋る。今日はこの印象を目の裏に置いて世界を見るのか。
  3. 狂犬の欠片でしかない自分を受け入れてくれた人と、自分を憎んでやまない人、自分にとって価値の優劣があるのではない。存在は利得と違う。これも何故かはわからないが、そういうものでしょう。
  4. 寮の目覚めの音楽は、今日はレノンのハッピークリスマスだった。試験最終日だから、戦争が終わった、ということか。本当に面白い人たちだ。屋上に番いのカラスがとまっていて、体操を熱心に観ている。カラスは冗談を理解するから好きだ。ずっと曇っている。
  5. これはいけないRT@Yumit_419: 息子は1ヶ月前から給食の群馬産牛乳をやめ、代わりに九州産の牛乳を持たせたら担任の先生に「皆が危ない牛乳を飲んでいるのに、自分だけ安心な牛乳を飲むなんて!」と怒られた「先生から手紙来てる?」と聞いたら「証拠に残るから書かない…」と言われた
  6. 昼ご飯にするハムを買いに出る。試験期間なのか、でこぼこの顔をした中学生が白いシャツを光らせてたくさん歩いている。イエスが血みどろになる様子を歌う、マタイ受難曲の明るいコーラスが車内に鳴っている。長閑な田舎道だが、窓から手を出すと指がもげてしまうかもしれない。
  7. 昨夜の富士山系=8チャンネルの下劣系の記事もそうだったが、「お前たち愚かな大衆はドイツの実態を知らないがボクは知っている」的啓蒙主義のレトリックで迫られると、「アホはお前の方や」と反射的に言い返す癖のある徳のない自分…
  8. 情報収集に余念のない自分は意見を通すために、または反論するために同じ啓蒙の(上から目線の)レトリックを使うのだ。丘の上の愚者として正しい道を示せないものか。
  9. 数日前に驚いた伝統の仏共産党も、自分も、フジさんも、誰もが啓蒙のへんてこなレトリックを使って怒鳴るのだ。「先生、ボクの方が頭がいいんです」「アタシです」と言い合っている小学校の教室のままなんだな。「ボクの頭腐りました、だからボクの言ってること正しいです」も単なる揚げ足取りだし。
  10. スタンドでガソリンを入れていたらストップせずにあふれ出してきた。危ないじゃないか、と店員に理由を訊ねた。丁寧に説明してくれるが何を言っているのか理解できない。要するにガスが問題らしいが、質問してもどうしたら再発防止できるのか、長い長い話を聞いたが最後までわからなかった。
  11. まるで原子力関係者の記者会見そのものだが、わざとやっているのではないらしい。普通、この局面では最後に「わかりました」と言って会話を終えるものだが、「わかりませんでした」と言ってバイバイも彼に気の毒なので、「そうですか」と曖昧に返答してその場を去る。
  12. 仕事のギアがようやく入って集中力高まってきたんだが、夕方鳥が鳴く時刻ではないか…遅いんだよ、駄目だよ、アホだよ。どうしようもない、駄目だ、もう。幻想と妄想から離れて現実に戻ってきたのだが…

Powered by t2b

2011年6月9日木曜日

2011-06-08

  1. 車の屋根をどんどんと叩くので誰か巨人が来たのかと思ったが、小鳥たちがふざけでどんどんと乗っているのかも知れない。だが車外に出てわかった。鳥は大声をあげながら山桃の実を食べているのだった。食べこぼしの実が屋根にばらばらと落ちてきているのだった。
  2. この赤い車が初めて家に来た時のことを夢に見た。アウディの工場で見たような、完成品を引き取りに行く夢。実際はホンダの営業の女性が家に届けに来てくれた。夢だから事実とは違う。下の子が生まれた時に授乳するために購入したワゴン車。
  3. この夢は、成し遂げられなかった願いと結びついているようだった。その消えた願いは視覚映像にならなかったので、言葉に置き換えることができない。夢に見ることはそもそも、求めたが空しく消えた愛する人の笑顔のようなものだけだ。だが、消えた願いというものは空しいのだろうか。
  4. 泥沼の苦しみがぶちまけられないように、沼の底で黒い水を支えている最後のビニールシートのようなものが夢で見ている消えた願いなのではないだろうか。これがないと世界が一面の区別のない砂漠になってしまうような、必要不可欠な魂の一部を、夢で確認しているのではないだろうか。
  5. フジサンケイの記事だが、国内原発停止のコストは「消費税1%にも相当する」そうだ。たったの1%なら絶対にやめるべき。ついでに九州の人たちは節電しなさすぎ。「ドイツの脱原発 実態知らずの礼賛は禁物」 http://t.co/gYoUS3n

Powered by t2b

2011年6月8日水曜日

2011-06-07

  1. 焦げ茶色のこだわった質感の革でできたランドセルをしょって、品のよい4年生くらいの男の子が甲州道を歩いている。自転車置き場の自転車のタイヤを触っている。つるつるだったので手触りを確かめたかったんだろう。
  2. 仏在住のmixiの友人を思いだしてふと頁を覗いてみたが、伝統的左翼啓蒙主義に恐れおののいて逃げ出してきた。mixiは足跡が残ってしまうのだろうか。
  3. 被爆する同胞を哀しんで無能無責任な要人を糾弾しているのだが、ついでに「遅れているあなたたち」全員に罵声を浴びせていることに気づかないのだ。自分だって気づかずに人を批難しているだろうけど。「オレ、今回の帰省で東京に帰るって決めた。近々か10年後かは不明だが、必ず。被爆しても」
  4. 「異国発の正論にはむかつく」「現場の人間でもないくせに」という日本的決まり文句も行儀悪いことだが…「男は家庭を見捨てて仕事という安全な場所から偉そうなことだけを言ってくる、むかつく」というママの怒りとも同じ構造なのだろうか、この日本的決まり文句は。
  5. 外来啓蒙主義が不自然に響くのは、「雑草を取り除けば健全な芽が育つはず」という根拠の無い信念に立脚しているからなんだ。「これも雑草、あれも雑草」と取り除いていったら、いつの間にか植物が全部無くなってしまって「あれ?」になってしまう。この辺りの感覚を共有するかどうかが、全てなのだ。
  6. Osterkantatenが聴きたくなり、全部聴くとクラシック聴く用にしているiPhoneの空き容量が心配だったので、選んでファイル移そうととばしながら聴いたが、結局全部入れたい、となって、いつもと同様「一括でお願いします」の操作となった。
  7. 先ほど運転中にバッハのピアノ曲からビザンツ帝国のミサ曲を経て、マーラーの第8交響曲の最初の合唱が鳴り始めた。揺れてシェイクされたらしい。いかにもバロックに聴こえる。建築様式の。マーラーの中に現代を見るのは日本人向けだろうか?いや、違う受け止め方もあるのかな。
  8. 現地化もいいが、我々の小人の国では何でも小さくなるのだ。新宿で食べたDonarケバブ・サンドイッチは本当に小さくて驚いたが、お腹にはちょうどよかった。小さくて小奇麗、でいいです。巨人族の国でマクドナルドバーガーが巨大化しているのはそちらのシステムだから、それはそれでいいのです。
  9. Floraはローマの花の女神?これが腸Darmと結んでDarmflora、凄い言葉を今日も見つけた。腸内のバクテリアのことらしいが、捉えどころのない色やにおいがイメージされる。

Powered by t2b

2011年6月7日火曜日

2011-06-06

  1. 東京の町、暗い。節電に徹している努力を見ると、感心する。西武新宿駅で友人と待ちあわせてNSビル(ほぼ無人、寂しい…)で安いチリワインを3杯飲む。当たり前の話だが、人生にやり直しは効かず常に一方通行だ。
  2. 丸ノ内線の車内、4歳位の男の子とパパとママ。子供をかまっていたパパが四谷で不意に降りてしまう。男の子が激しく泣く。今思えばママはパパと全く話さない。太ったパパは困った顔で降りてからガラス窓越しに息子の顔を見ようとしているが、ママと男の子は背後のパパの動作に気づかない。
  3. バイバイ、と振り向くことをせず、硬い顔で前を見るばかりなので気づかない。ママは男の子の口を手で軽く塞いで、泣くな、と教えている。日曜日に三人は寛いだカジュアルウェアで日比谷公園のあたりから乗り込んできたのだと思う。親は子供の幸せだけを考えている。正義も悪もない。
  4. だが何故人は生まれてこなければならなかったのか、とは思う。一歩通行、回り道の可能性なし。七色の羽を持つ巨大な天使が、白っぽい明かりの地下道を飛び回っているのが見える。今日もパトカーの赤色灯かと感心した西口広場はロータリーなので、始まりも終わりもない曖昧な自由が続いているようだ。
  5. バブルの匂いのワシントンホテルで寝る。ここが日本語が聞こえない安宿になってしまうとは、80年代の青春時代には想像することもできなかった。
  6. 日曜の夜だから当たり前だが、11時にあらゆる店が閉まってコーヒーすら飲めなくなったのは困った。厳しい街だ。皆明日仕事に出かけるわけだからな。このままもう一軒寄って明日はどうでもいいや、何とかなる的な南国に確かに慣れてしまっているのかも。
  7. 東口から西口に抜ける地下道が完全に子供時代と変わらず、出口にまだハンコ屋と安売りのスーツ屋がある。思い出横町が残っているが、焼けたのではなかったのか。小便横町とどっちが本名なんだろうか。サラリーマン時代に京王線沿いに住んでいたので、何度もここで晩御飯を食べた。
  8. しかし、都内の食事は全てジャンクフード?安いジャンク、高級なジャンク、悪甘いジャンク、美味しく感じるジャンク、等の違いが値段や人気の違いになっていて。食文化を諦めた代わりにこの世界、だから仕方がないわけだが。
  9. ドイツの田舎を思わせる機嫌の悪い女の子がカフェにいて、いい加減なやり方で酸っぱいビールを出した後、一心不乱で卵を叩いてカキタマゴをこしらえている。真面目に、脇目もふらずに、固い表情を崩さずに卵を叩いている。液晶テレビでバルセロナの試合が流れている。
  10. 道路脇に水色のペンキを塗った板が刺さっていた。正確には塗ってあった、だ。光と酸素に焼かれ続けて、ペンキは毛羽立った欠片のように割れてこびりついているだけだった。人生は一方通行で後戻りができない。今も身体の中で死んでいる何かがあるが、停止できない。
  11. 政治主導もうダメなので国民主導、という見出しを見たけど、どういう意味だろう。国民としては何か新しいことを始める人がいると、どうせ無理だから、と言って一致団結してやめさせようとするでしょう。国民主導というのは何もしないで今まで通り放置、ということか。
  12. そんな超保守的な人たちも、昔の自分のように幸せになってほしいなと、つい電車の中で顔を見てしまう。理由はよくわからないが、そういうもんだ。
  13. 揺れるモノレールから陰鬱な気分で運河や遊歩道をそぞろ歩いている人を見ている。必死に願ったり祈ったりしたことの、一体何パーセントくらいが実現しただろうか。時々家族の笑顔を見た。
  14. 飛行機を降り車を受け取った後、鹿児島のスーパーに入って蛍光灯の白いまばゆさに目が痛くなった。こんなに明るくしなくてもいいんだよ。電気もったいない。
  15. 今日の昼間は、現実の道で日盛りの空気を吸っているのか、心の中の道を歩いているのかよくわからなかった。向こうからもう死んでいる人が歩いてきたり、昔の自分がしゃがんでいたりするのに、これが現実なんだとひんやり自覚しているのだ。
  16. 遠い異国の人や喧嘩別れしてもうお喋りできない人がいつも隣を歩いていて、ずっとお喋りしている。死んだ母親がびっこを引きながら、老眼鏡を光らせている。話したいことを全て話し、時間は不自然にゆっくり流れている。捨てた畑にアパートが建っている。
  17. 無数の記憶像が絶え間なく、激しく蘇ってくるので、それを目で追っているだけで疲れてしまい、何かの病気になってしまいそうだ。楽しい記憶も、全て悲しくやってくるので困ってしまう。楽しいまま存在しているものを探さないと。
Powered by t2b

2011年6月6日月曜日

2011-06-05

  1. 朝ジョギング中に清澄公園で転んで擦り傷を作った。情けない話である。ぼんやりよたよたしているからだと自分を罵りたいが、考え事をするために歩いたり走ったりするわけなので、足下に神経を集めるわけにはいかない。あ〜あ。
  2. 傷口に土がこびりついて血が固まり始めていたので、歯ブラシでこすってそぎ落とした。放射性物質が粘膜から入ると思うと気持ちが悪い。自転車競技場で学生が転倒事故を起こすと、「オレ、歯ブラシ持ってきてるよ、貸そうか」と競輪選手が言う。傷をこすっている時も色々なことを思い出すものだ。
  3. 昨日は不忍池通りを少し歩いて、護国寺から有楽町線に乗った。モノトーンのドレスを着た茶色い髪の女の子と、不釣り合いに地味な男の子の二人連れがいる。紙包みを持っていて、銀座一丁目で降りた。結婚式の後のパーティーに行くのだろうか。
  4. 妹にきいて東陽町のトナリにタンメンを食べに行ったが、長い行列に諦めて手前にあった坂内食堂に入る。喜多方ラーメン好きなので。昔から行列してまでは食べない主義。よく煮たチャーシューと麦酒で十分です。

Powered by t2b

2011年6月5日日曜日

2011-06-04

  1. 少し体温の低い人が好きだった。ひんやりとした掌に触れると、自分が許されている気がしたから。だが、その人とはお別れした。仕事がなかった。見つからなかった。焦っていたので、何かタイミングがかみ合わない感じになったのだ。遠慮をして。
  2. 人生の終わりを意識する頃、何十年も前に触れた掌の感覚が突然蘇った。記憶というものは不思議すぎる。赤坂見附の辺りを夜歩いていて、昼間のように明るい遊歩道のような路地でスペインの酒場という真っ赤な看板の光を見た時に、不意にその掌の感覚が心に浮かんだ。
  3. いいや、心に浮かんだのではないのかもしれない。掌の上に掌が蘇ってきた。心は頭の中なのではなく、掌の皮膚に宿っているのかと思う。
  4. 滑らかな皮膚の下をくるくると動く骨が宿っている。強く握ると硬い力を返してくる、緩めると小さな鳥が飛び立つような感覚が移ってくる。感覚や心はきっと、共有されているのかと感じて、胸が熱くなる。意識が弱くなり、自分のオーラが薄くなっているのに違いない。
  5. 胸が熱くなる、というその感覚こそが、自分が追い求めつづけてきた、自分を世界という闇から救いだしてくれる何かなのか、と思う。戦艦三笠の時代からずっと探していた何か。その何かは記憶の中にしかなく、つまり失われた何かとしてしか掌の中になく、決して実在しない。
  6. 誰とも手を繋がずに歩くことは本当は怖い。怖くてたまらなくて叫びだしたくなる。だが叫んでも、何も現れないことを知っている。本当のことを言えば、答えははっきりしている。怖がる人を探して、自分が手を引く以外に、暗闇から離脱することはできない。
  7. 町中にある明るいホテルの、明るいコーヒー店に隠れて、大勢の人たちの中に隠れて、怖い、叫びたい、と思いながら無言で耐えている。これが人の一生の全てなのだ。だが本当だろうか。自分だけが何かを間違えているのではないだろうか。
  8. もう、正義という錯覚に酔いしれることはやめにしたい。それができればどれほど心が安らぐだろうか。死ぬための思想から離脱したい。草のように土を掴むだけにしていたい。求めてはいけないものをきっと求めすぎていたのだろう。
  9. 朝、運河に沿ってだらだらとしたスピードで走った。細い散歩道、夜間は節電で消灯、と張紙がしてある。空豆のようなものを煮た臭いがたちこめている。地名が冬木、だった。学生時代に誰か友人の下宿がここにあったはずだ。新東京タワーを見て引き返す。目立たないデザインの塔だ。
  10. 大きなガラスの窓を巨大な額縁に見立てて、細い明るい黄緑色の樹でデザインされた人工の景色の中でタマネギを入れた濃い味のみそ汁を食べる。耳鳴りがする。何か活字を読まなければならないぞ、と軽く焦っている。外国語の本を探しに行かなければいけないぞ、とドキドキしている。
  11. 何かを読んだところで事態が好転するわけではない。書き残したところで、書いた言葉が電気のように流れていくだけで書いた人が世界に受け入れられるわけではない。海に流されていきながら、少しバランスをとろうとしているだけだ。さようならと呟きながら、流されていることに変わりはない。

Powered by t2b

2011年6月4日土曜日

2011-06-03

  1. 東京の光は白っぽい。青山でみんなと呑んでホテルに荷物を置いた後、銀座にふらふらと出てバーでスペインの大粒のオリーブを食べた。歩いて日比谷に11時に着いた。仕事の電話をした。
  2. 白っぽい光。西日本の光は赤い。福岡の光が白なのか赤なのか思い出せない。青ではない。オレンジと緑が混ざったようなクリーム色だったと思う。中原中也の骨の詩を高校生の時に読んだはず。白っぽい骨と三つ葉のお浸し。
  3. 日比谷公園の石垣の上に立って、沼のような堀の名残を見下ろしてた。四半世紀前のこと。絶望的なことを話し合っていた。未来と希望と時間のある時に、高い壁の上に上って絶望的なことを四半世紀前は話し合っていた。その時と同じ心を持っていることに驚く。

Powered by t2b

2011年6月3日金曜日

2011-06-02

  1. これから東京便に乗るところ。悪意をどれほど受けたとしても、受け止めることのできる解脱を目指したい。悪意の向こう側は悲しみだから、ということもあるし、自分こそ悪意の人である、ということでもある。
  2. 母親は二十年近く入退院を繰り返していたが、長い長い体調不良に精神が切れてしまい、病院で怒りを爆発させて暴れまくった。体の半分しか使えないのに寝たまま父親のネクタイを掴んで引きずり回し、新しい担当医に暴言を叫び、かかりつづけていた病院を追い出される。
  3. 人は死に向かって追いつめられた時には醜く暴れる、悪魔のように。人は弱い。優しく笑っている顔しか覚えていない母親の崩壊した姿を見るのは辛かったが、神は現実を示す。穏やかに静かに最期を迎える白っぽい老人、というのは生き残る側に都合のいい商業映像のようなものだろう。
  4. きっと自分も悪魔のように崩れて死んでしまうのだろう。もうすっかり年を取ってしまい、あの小太りの医師のように憤慨して頬を膨らませることができない。子供のように憤慨できない。医師は母親の暴力の被害者だが、ぼくは母親の側に立っているのだろう。正義の側ではなく。
  5. 地方空港というのは必ず知人に会う場所なのだ。スーツ姿の若い人に挨拶された。去年授業に出ていた学生の彼は、都内の企業を受けに行くところ。これからの人はまっすぐ歩いていく。自分は少し向かい風が辛くなって斜めに歩き始めた。

Powered by t2b

2011年6月1日水曜日

2011-05-31

  1. ダイバーズウォッチのベルトが切れたので修繕した。時計そのものは30年目に突入したはず。人間で言えば三十にして立つ、の年齢である。

Powered by t2b