2011年6月20日月曜日

2011-06-19

  1. 思えば昨年もそうだったが、この時期の水浸しの空気に閉じ込められて、地面が溶けるまで緩み続けるように思い始める。このままどこまでも壊れ続けるのではないかと不安なのだ。だが暑い海の空気が突然来て解き放たれる。意識に深く刻まれた形。今も深さを増し続ける形だ。
  2. 異民族の侵入によっていつ果てるかわからない災厄が続くことを体験していない。災厄をもたらすのは専ら自然だが、一時をやり過ごせばまた優しくなってくれる、という深く刻まれた信頼。大揺れの時にも冷静な日本人クールで凄い、の論調があったけど…
  3. この態度を支えるのはモンスーン人の海への信頼なのかな。命を奪う海でもあるのに、逆らう意識はない。海はよく考えると恐ろしい。あらゆる汚濁を呑んで泡立ち臭いを放っているのに、堤防の上に立つと清らかで滑らかなものにしか見えない。
  4. 洗濯機にシャツを入れている間にまた雨が降り始めた。過去を追想することも、目の前にいるいけ好かない奴腹をなじるのも、受け入れ難い状況を変形させて取り込むための切実な努力なのだと思う。言葉に変えたときに全ては既知のものになるから。少し怖くなくなるんだ。
  5. 福島の浄水路のことが知りたくて探すがよくわからない。てんやわんやなんだろうな。若者のゴルフの報道。きっと熱さはいつかは通り過ぎるという深い信頼。だがこの千年の信頼に疑問符がついている世界を今日見ているのでは、と思う。だがら水のことを今日、気にしている。
  6. 取り返しがつかない、という言葉が結びつくイメージとは?腹をかっさばいて死んでお詫びをする、だろう。どうせ死ぬから行けるところまで行くんや、とか、死んだ後のこと考えたってしょうがない、とかが、取り返しがつかない、という日本語に染みていないたろうか。
  7. だが、死を考えてもしょうがない、と思うときに死を考えてしまっているんだな。そのような死はないわけで、鳥に肝臓を啄まれる罰が永遠に続く。だがらギリシアのどこかで今も続いているはず、という想像力がないと、危機管理には甘くなるんだ。もう遅いわけだが、一応言おう。
  8. 一般教養は大事なんだが、そんなの役に立たない、と言う人が多かったんだよ、特にこの二三十年。就職に無意味、と言い換えれば今も十分に多い。だが自分たちも説得できなかったから悪かったんだ。どちらが悪いとか言い出したら今の政局と同じになるから、考えてもしょうがないね。
  9. 1日三食子供に何をどう食べさせるか、だけでも親の頭は手一杯なのに、歴史の断絶、国の破滅まで見なければならないなんて…だがどんな世界にも必ず何かある、岩に縛られて肝臓を食べられている人も、咲く花を見る日があるのではないか。だとしたら余計怖いだろうか。
  10. 月曜朝一の書類を送り出して、雨音を聞きながら日本酒を飲んでいるところ。濃くて多種多様な味。焼酎と違い過ぎる。地面は溶けたチョコレートのようだ。今夜更に激しく降るらしい。山あいにいる人は心配だろう。空が青白く輝き、遠雷。

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