2011年3月20日日曜日

2011-03-19

  1. 8時39分にベルリンを出る。実質2日間+αいただけだが、去年の夏と同様出発は寂しいものだ。ベルリンは他の何処とも違う特別な街で、何となく東京に戻ったのと同じ気分になる。
  2. ICEは何処もかしこも予約されていてびっくり。自分はニュルンベルクで降りるので、ニュルンベルク以降が予約されている席をようやく一つ見つけて座る。ラップトップの場所を分け合った(多分)フランス人の若者がガムをわけてくれる。
  3. ドイツ人の女子小学生が「二人とも同じマシンを使っている」と遠慮なく話しかけてくる。おかしな旅行である。「ICEにはテレコムの電波があると聞いたのにない」と車掌に聞いたところ「ICE1にしかない」と言われた。自分に鉄道の知識がないのがいけない。
  4. ということで電波を見つけてからまとめて流すことになる。本当は日本のニュース、毎日悪化し続けるだけのニュースが気になっていたのだが、夕方マクドナルドを探してからでないとなにもわからない。リビアの話も辛い。「天気予報です」でテレビを見ると日本の天気を予報しているのも辛い。風向きを。
  5. 通路を通る小学生(男)2名が「ぼくもこれ持ってる」とMacを指さしていく。何というか、子供が思い切った行動をする。昨日もスーパーの前に宣伝用に置いてあるホルスタインのはく製に、自分の身長の倍の高さなのに女の子が椅子を引きずってきてそこから飛び乗ろうとしていた。
  6. 危なすぎる。諦めて今度は腹の下に入り込んで大胆に乳搾りの真似を始めた。自分の息子であれば「牛の皮をはいでこんなものを作るなんて許せない」と言うだろう、肉を食べていても心のどこかが草食のままなのだろう。
  7. 昨日安売りの本屋で大量に買い物してしまったことが痛い。荷物が8キロくらい増えてしまった。トランクの上にヒモでくくりつけてある。ひどいのはクラシックギターの楽譜まで買ったことだ。これ使う時間あるわけないのに、衝動を止めることができなかった…
  8. 車内で子供たちがまた変なことを言ったりやったりしている。まるでリアルの「地下鉄のザジ」を見ている気分である。彼らは人を笑わせようとしているのではなくて、地が「地下鉄のザジ」なのだ。
  9. 今放送が流れて、イエナ・パラディースに停まります、と言う。半年前に緊張して降りた駅だ。しかし何という名前だろう。しかも調度HDに押し込んであったAndenkenを読んで考え込んでいたところだ。
  10. 女の子が「ガイル!」と言って写真を撮り始めたのは知る人ぞ知るIntershopの塔ではないか。こんなのは我が国ではしょぼいんだよ、と言いたくなるが、原発問題で信用を落としているから言えないか。
  11. もう空気の読みようがないな。この1週間磁場が完全に乱れている。
  12. 頑張るか。
  13. 仕事のメールを無事受信。時差ボケが1週間続く体質なのに何をしているのか。だが、「そこまで真剣にやらんでいいです」というメッセージがついていた。肩の荷が降りた。
  14. 考えてみれば、信頼できる人に無数に出会っている。家族にも言えない、自分の全てを話せる信頼できる人にも、片手近く出会っている人生は、「もう一度最初から最後までそっくり繰り返しますか」とニーチェ先生に言われても「はい」と答えるものである。
  15. 神に感謝しながらアウグスブルクの聖ウルリヒ教会に歩いていった。夕方5時過ぎだった。低い祈りの声が響いていた。対話形式で祈っている人たちがいる。現実の空間で響く音の音楽的密度は恐ろしい。電子を介しては決して再現できない。
  16. 信者ではないのに穴だらけの木のベンチに座って、救助が1週間も来なかった人のことを祈った。ICEの通路を走り続けている1年生がいた。中央駅に向かうSで先生に怒鳴られているフランス人の中学生集団がいた。abbaではないが、ブーレブーと怒鳴っていたように聞こえたが、意味調べてない。
  17. 聖ゲオルク教会で「ビザンチン的ミサ」をするという張り紙を見たので、旧市街を楯に横切ってドームの近くに行く。椅子が上がるのか?道中は空爆で破砕されて再建された町並みなので、不自然な清潔さの漂う古式のファサードである。
  18. たどり着いたが、「ビザンチン式は病気のため中止」という張紙がある。お年寄りが二人だけ。だらだら歩いて市街中心に戻る。ドームの前で「悲しい柳」trauerweideが完全に葉を落としている、だが尖った黒い芽をつけている枝の塊の写真を撮る。
  19. 正義と悪と無関心と感心が混在する世界、という謎を立てると、液晶の画面、という解が出てくる。不思議なことだ。
  20. 出るときにホテルのドアに指をはさんで血が出る寸前だった。夏にこの街に来たときに指から出血したことを思い出した。そのときの傘を売っていたかばんやの前を通ると、同様に折畳み傘がワゴンで売っている。その先のペンシルビルの薬局で消毒液を買った。
  21. すべてそのままの形で残っている。その消毒液はまだ半分残っていたので、「もったいない」とトランクに落とし込んである。今日は血が出なかった。夏ではその後バカなケバブ屋に入ったが、疲れてそこのベンチに座ると店員は別の人だ。
  22. 歩き始めたばかりくらいのトルコの女の子の前で、トルコ人のヒゲの店員が激しく踊って笑わせようとしている。そう言えばアウグスブルクに向かうローカル電車に高校生達が乗り込んできた。一人がラリっていて地べたに座って大音響でラップを流している。
  23. ボスザルの男の子は耳たぶの巨大な穴に500円玉今日の黒い円盤を入れて穴の形を保っている。アイコンタクトして挨拶してくる。
  24. 泥酔のアレックスが鞄から錠剤を床に広げて薬食を始めようとするのを友人達た止めて、殴りあい寸前になる。500円玉の彼が押さえつけている。この子達は幼なじみでずっと身体をぶつけ合ってきたのだと思う。「お前を切り捨てるよ」という言葉がないことは認めないといけない。
  25. アウグスブルクHBHで正気に返って二本足で歩いていくアレックスにも驚くが。
  26. ICEの廊下を走っていた彼らの8年後の世界、時は一瞬に流れている…のではなくて、時はまったく流れてはいないで、平面上のあちこちの空間にさまざまな情景が共存しているだけなのでは…
  27. ともかく、そんな薬食の高校生がおやつを食べる店でどうでもいいサンドイッチを食べた。昨日アレックスの駅で2.5ユーロの焼きそばを食べたことを激しく後悔している。そのためにグリーンカレーを残した。一生の不覚だ。
  28. もう泣きながらでも寝ないと。3時だし。
  29. 「ドカヘル被ってこいつらが誤魔化そうとしている現実というのは何なんだろうな。本当は分かっているけど言わないぞ。オレはヘルメットは被らない、まじでダウンヒルする時以外は」
  30. また三時間睡眠か。仕方がない。時間がまだ存在しているということはありがたいことである。と考えると、安全帽に隠そうとしている物に対して改めて腹がたつ。寝ます。すみません。
  31. 留守宅に義援金を払えとのファクスが突然来て、家族が事情がわからずに手続きしたらしい。不快な人たちが騙しに来た気がする。身内への心配りという意思表示をすることは大勢の人が被災している現状で妥当だろうか。
  32. 政治的な思惑と普遍的な祈りというものは全く相容れない。どう思われようとも自分はその二つを区別しよう。帰国したら早速その団体との関係を切ろう。今どきドーンとファクスか。直接当事者にメールを送ればいいのに。

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