2011年3月24日木曜日

2011-03-23

  1. シュバーベンにて。これほど狭苦しい所に生まれたら哲学の研究でもしない限りは鬱になってしまうだろう。何度も来たが、居心地が悪い。
  2. 野辺地の無人駅で寝ていたら夜中に窓を破って人が入ってきた時は本当に驚いた。バイク旅行中の人だったが。湿気でドアが腐り壁紙が剥がれている九州の駅前ホテルも寝られずに三次会の後に一人で飲みに。
  3. 汲取式トイレから虫がはい上がってくる官舎も凄かった。船の倉庫、箱根のキャンプ場の物置。ミュンヘンのシラー通りの安宿も寂しい宿だった。仕事柄どんな場所でも寝られるよう鍛えていたつもりだったが、今日が人生で最悪の宿かも。
  4. 好きで酔狂なことをしているのだから仕方がない。仮に命を落としてもできるだけ努力してきた人生だからもういいだろう。息子がしっかりしているから家もどうにかなるし。そもそも避難所で苦しんでいる人より何十倍もましだ。水道の水が出るし暖房もある天国である。
  5. そうは言っても部屋に戻る気がせず、トルコ人の美女が給仕してくれる酒場に隠れているのだが、そろそろ戻らないと…だが宿のことを別にしてもこの街何か変。
  6. 一日見られなかった原発のニュースを見る。南海方面に異常があって大地震、と言っている人も目に付く。たとえ大地震が待っているのだとしても早く帰りたい。やっぱりその場にいないと駄目。「何故逃げないの」とか言われると返事に窮する。この感覚は何なのだろう。
  7. それにしても311以降、情報が拡散していて、確度の高いものがまるで得られない感覚。これは居心地が悪い。
  8. 暖房は止められていた。別にどうでもいい。友人が放射線に関するフランスからの情報を送ってきてくれている。辛い内容なので、帰国してからゆっくり見るようにする。ニュースサイトを見るのも、TLを見るのも辛い。
  9. 「小さなこの島から抜け出せないのだから仕方がない、倒れる時は共倒れしかない」が一言で言えば、根っこにあるだけだろうか。自分の中にある判断停止を見るのも気が重いが、ごまかすべきでもないだろう。
  10. 小さな領域しか動かせないことを受け入れて、手を動かすしかないのかな、と思う。今日明日ひたすら動いて、さっさと帰ってたまりにたまったタスクに集中したい。窓を開けている。車が急加速する音が絶間ない。誰かが鍵を開ける音が響く。目と耳と手と足。
  11. 怪しい宿だが、多分雇われ管理人だと思われるギリシア人夫婦は好き。15年前の語学コースで一緒だったクリストフを突然思い出した。WASPの連中が口を開くと必ず言返して言い合い。パトリオティズム。コースの後オックスフォードで留学生活を始めるという言語学者のエリートの彼。
  12. クリストフとイワーナのことを何度も思い出す。Abreiseの日にイワーナが反対のホームにいたので渡って挨拶に行った。それから彼女は空港へ、ぼくは「1等車」に乗ってこのStuttgartに来た。以後会っていない。多分もう一度彼らに会うことはとても難しい。
  13. 何故彼らのことを思い出すのか。たとえ自分が愛国的決意で身体を張って頑張ったとしても、もう守るべき祖国はなくなっているのではないか、という気がはっきりとするからだと思う。これが10日間心に刺さったままのトゲなのではないかと思う。
  14. 言い方を変えれば、元の鞘に戻ることは無理で、今まで想像していなかった社会を新しく作らなければならないのだが、その力が残っているのかどうか。だがこの言い方をすれば、「やるしかない」という木霊が返ってくるだけなのだけど。
  15. @greenpal31 やっぱり子供がいるので急いで帰ります。いたところでぼう然とするだけで何もできないのはわかっているのですが。
  16. 駅前のスタバで朝っぱらからカメラを抱えた日本人がラップトップを打ちながら涙ぐんでいるの図、も様にならないので出発します。

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