- 目の前を横切っている黄色い橋も、濡れた枝や遠い看板も、五年前の自分たちを記憶していて犬のように無邪気に話しかけてくる。ベンチに顔の黒い男の人がいて、針金細工を作るように指先を動かしている。
- 自分が消えた後も記憶は舗道に染み込んで残る。言葉と身体を失ってしまったので、取り出せないだけだ。また、誰も取り出そうなどと思いつくことはできない。多分駄目だろう、こんなことを考えるということが。
- 次に市内に行くときにサイレントギターを買おう。もう、我慢ができないな。西駅に売っていたはずだ。
- ルターの、言葉による革命、というのは単純に間違えているような気がする。行いが済んだ後では、行いを体験出来なかった人は目で見たことを言葉へと翻訳した。言葉の力が強いように見えるとするならば、その事情を反映しているだけ。しかしこの美しい誤りにどこまでもついて行きたい。
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