- 小田急ではソコロフのショパンを聴いていたが、どこからか乗り込んできた大学時代後半といった感じの女の子達の話し声が混じりこんでくる。すばしこい早口の音の交錯が耳に心地よい。ソコロフが激しく強弱をつけるとお喋りの音がかき消される。
- やはり人間離れしている。ガラスや鋼鉄など様々な糸で丈夫な蜘蛛の巣を作ってみせます、といった風の演奏である。背の高い建物にこだわっているようにも聞こえる。
- 女の子の一人のスカートを見て驚いて顔を見てしまった。柄といい長さといい、二十年以上前に今の家内と国領のホームで待ち合わせた時に、彼女がはいていたスカートにそっくりだったから。その後中華料理屋に入ってアパートの部屋を見に行ったはず。
- 銀座はいくらなんでも暗すぎる気がする。門前仲町の方が明るい。父親を連れて銀座でベトナム料理を食べた。疲れてしまい、門仲駅のバーの看板が美しく灯っていたが寄らずにホテルに帰る。悔いを残さないために親となるべくいる。ショットバーで独りで遊ぶのはもっと歳をとってからでいいと思う。
- 暑い中どこまでも歩かなければならないし、昼酒を飲ませてくれるところはあまり見あたらないし、我慢しなければならないことが多い。人は多くいつも行列で我慢する。あまり多くのことを望まずに使命感と仕事のために生きる、というための場所だ。不幸せそうなところが落ち着く。
- 買い物を済ませ副都心線で新宿に出て、御苑の前でスハークリングワインを飲む。甲州道越しの新宿高校の偉容が好きで写真に収める。親の事情がなければ自分の母校になっていた可能性がある。この昭和的な力に満ちた校舎が好きなので。いつまでも残して欲しい。
- 別れ際の親の寂しがる顔は十年来のことだ。そして罪悪感。日本人は死ぬまで我慢をし続ける民族なんだ、という言葉が浮かんだが口に出さなかった。伝わらないと思ったので。明日から数日鬱の日々だが、まだ燃え尽きない気が何となくする。
- 最後にしゃぶろうとして果肉を残しておいたオリーブを微笑みとともに片付けられてしまう寂しさ。自分の貧乏性を自己批判する気分。昨日のベトナム人と同様バッシングが早い。アジアの勤勉を疎ましく思う時もある。
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